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若い人口層、プレミアム商品の人気・・・インドと東南アジアが美容・パーソナルケアの有望市場

8/6/2024
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  • アジア地域は全世界の美容・パーソナルケア市場の3分の1、若い人口層の多いインドや東南アジアが今後の有望市場
  • 可処分所得の上昇、デジタル環境の発展、成分配合重視を理由に、インドと東南アジアにおける今後5年間のプレミアム美容・パーソナルケア市場は、世界平均の倍以上の6%と8.2%の年平均成長率で急成長
  • 出生率の低い韓国では、ベビー・キッズラインの代わりにペットラインのボディケア商品が販売される
  • 過去5年間で美容・パーソナルケア商品のEコマース購入比率が大きく上昇する中、韓国では約6割がオンライン購入、日本は世界平均より低い15.9%
  • 中国の美容・パーソナルケア市場のオンライン売上では、Douyin(抖音)がTmall(天猫)を上回りシェア1位に

 

【東京】英国の市場調査会社ユーロモニターインターナショナル(以下、当社)は、日本を含むアジア太平洋地域の美容・パーソナルケア市場*の最新の調査結果を発表しました。
*美容・パーソナルケア市場:ベビー・子供用のケア用品、バス・シャワー用品、デオドラント製品、ヘアケア用品、男性用化粧品、オーラルケア用品、カラーコスメ、フレグランス、スキンケア用品、脱毛用製品、サンケア用品を含む

2023年、アジア太平洋地域の美容・パーソナルケア市場規模は、全世界の3分の1を占める世界最大の市場となっています。同市場は、2022年には前年比-2.1%のマイナス成長であったものの、2023年には前年比3.1%で回復し、2028年まで年平均成長率3.4%で成長し、2,150億米ドルに達する見込みです。

 

インドと東南アジアが成長市場、ティーンエイジャーが人口の8%

アジア太平洋地域の美容・パーソナルケア市場は、市場規模の43%を占める中国の他、若い人口層を持ち、爆発的に成長するインド及び東南アジア諸国によって牽引されています。当社のヤン・フー健康・美容インサイトマネージャー(アジア太平洋地域担当)によると、特に、インドと東南アジアでは、若い消費者によるデジタル関与の増加と共に、美容・パーソナルケア製品の成分配合に対する消費者の関心も高まっています。

全人口に占めるティーンエイジャーの割合が多いインドでは、アルコールフリーといった特性を備えた、他国では珍しい、ティーンエイジャー向けのメイクアップ商品も発売されています。反対に、出生率が0.7とアジア太平洋地域平均の2.1より著しく低い韓国では、イニスフリーがベビー&キッズ・ラインの販売を中止し、代わりに2023年10月にペットラインのボディケア商品の発売を開始しました。

全人口に占めるティーンエイジャー(13-17歳)の割合(2023年)

インドと東南アジアでは、プレミアム商品が急成長の見込み

インドや東南アジア各国では、プレミアム美容・パーソナルケア市場の人気が高く、2028年までの年平均成長率は、世界全体が3.6%なのに対し、インドは7.6%、東南アジア6か国は8.2%と、着実な成長が見込まれています。その理由として、ヤンは、①インドと東南アジアでは急速な経済成長に伴い可処分所得が増え(下図)、生活水準の向上と共に消費者は質の高い商品を求めるようになったこと、②SNSやEコマースプラットフォームの発展により、プレミアム商品がより入手しやすくなったこと、③成分配合について気にする消費者は、より上質なスキンケア商品にお金をかけるようになり、プレミアム商品における「科学的に証明された有効成分」という謳い文句を参考に商品を選ぶようになったこと、を挙げています。

可処分所得の年平均成長率予測(2023-2028年)

なお、アジア太平洋地域において中国(同地域の43%)に続く第2位の市場規模(同地域の16%)である日本の美容・パーソナルケア市場は2023年、前年比1%の成長を記録しました。日本の美容・パーソナルケア市場全体は2028年まで年平均成長率1.7%、その中でもプレミアム美容・パーソナルケア市場については年平均成長率2.7%で成長する見込みです。

 

上昇するEコマース比率、韓国では約6割がオンライン購入、日本は世界平均以下

アジア太平洋地域における美容・パーソナルケア市場を販売チャネル別売上で見ると、過去5年間の間に、Eコマースでの販売が17.7%から30%に増えていることがわかります。同地域内でEコマースでの販売比率が最も高い韓国は、美容・パーソナルケア製品の実に58.6%がEコマースで販売されています。日本の美容・パーソナルケア市場におけるEコマース比率は、過去5年間で5ポイント上昇しているものの、世界平均(21.6%)より低い15.9%に留まっています。

美容・パーソナルケア市場におけるEコマース比率

Eコマース比率が4割以上を占める中国の美容・パーソナルケア市場においては、Douyin(抖音)、Xiaohongshu(小紅書)、Pinduoduo(拼多多)のようなEコマースプラットフォームが、競争とイノベーション、新規ブランド参入の促進に一役買っています。当社によると、Douyin(抖音)は2022年第1四半期以降、毎期2桁の成長を記録し、2023年第3四半期には初めてTmall(天猫)を上回ってシェア一位となり、2024年第一四半期もシェア一位となっています。

 

中国の美容・パーソナルケア市場 四半期毎のEコマース小売販売シェア推移
(2022年第一四半期―2024年第一四半期)

中国の美容・パーソナルケア市場 四半期毎のEコマース小売販売シェア推移

- 以上 –

報道関係の方のお問い合わせ先:
ユーロモニターインターナショナル 広報担当
花﨑 真夕(はなざき まゆ)
Tel: 03-3436-2100  mayu.hanazaki@euromonitor.com

ユーロモニターインターナショナルについて

ユーロモニターインターナショナルは、英国ロンドンに本社を置くグローバル市場調査会社です。世界16か国にオフィス、100か国に現地アナリストを配置し、市場分析レポートやデータベース、カスタマイズ化されたコンサルティング調査をもって、企業の皆様の、いつ、どこで、どのようにビジネスを成長させるべきかという意思決定のお手伝いをしています。戦術的(Tactical)かつ戦略的(Strategic)である当社の調査ソリューションは、最新のデータ分析技術を利用、都市圏単位からグローバル市場までをカバーし、世界市場の様々なトレンド・成長要因に関する情報を提供することで、事業における優先順位の見極めや仮説の見直し、潜在的なビジネス機会の発見にお役立ていただけます。


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