【東京】国際的な市場調査会社のユーロモニターインターナショナル(以下、当社)は本日、毎年世界的に大きな注目を浴びるレポート『世界の消費者トレンド』の2024年版を発表しました。
本レポートは毎年、企業や団体が来る破壊的イノベーションに備え、消費者の購買動機を予測し、いまだ対処されていない消費者ニーズを満たすことを支援することを目的として作成されています。
2024年の世界の消費者トレンドの中には、「AI」や「サステナビリティ」の他に「分断」や「倹約」といった言葉も見られます。
今回、当社が選出した2024年の世界の消費者トレンドは以下の6つです。
- AIに聞け(Ask AI):生成AIは、ユーザーにとっての共同制作者となり、人々の意思決定やブランドとのかかわり方に影響を及ぼし、日常生活により深く浸透していく。
- 一瞬の気晴らし(Delightful Distractions):消費者は、たとえ短時間であっても、ときめきを生み、緊張を解き、心配事を忘れさせてくれる一瞬を求めている。
- サステナブル懐疑(Greenwashed Out):消費者はサステナブルな生活を意識して行動を変えてきたが、果たして企業や政府が、やるべきことをすべてやっているのか、疑問に感じている。
- 広がる分断(Progressively Polarised):2024年、世界の緊張がさらに高まる中、社会的・政治的な主張を掲げるブランドに対する消費者の反応は、予測が難しい。
- クリエイティブな倹約家(Value Hackers):インフレの爪痕が消費者の購買力に影響を残すが、消費者は節約を優先しつつも、うまくやりくりする方法を模索している。
- お手軽ウェルネス(Wellness Pragmatists):消費者は心身の健康に対して、無理のない目標のもと、普段の日常に溶け込むような、簡単かつ効果的なアプローチを取り始めている。
当社のイノベーション・プラクティス調査部門の責任者であるアリソン・アンガスは、次のように述べています。
「今日の消費者嗜好は、サステナビリティの課題やテクノロジーの進歩に加えて、社会政治的な問題と密接に関わっている。企業が感情的なトピックに接する際は、自社の信念を貫きながらも、十分に注意を払う必要があるだろう」
また、当社の東京オフィスのコンサルタントである木村幸は、次のように述べています。
「『AIに聞け』はもちろん、ショート動画やスイカゲームの流行に見られる『一瞬の気晴らし』、ペイ活という言葉も聞かれる『クリエイティブな倹約家』、チョコザップが連想される『お手軽ウェルネス』。日本でも最近よく見聞きする事例が確認でき、2024年も引き続きこれらのトレンドが様々な形で表れてくるだろうと思われる。 国内外の政治や経済不安の中、消費者の生活は不確実性が増している。そのような環境であっても、日本の消費者も少しでも楽しみや生きがいを見つけられるよう工夫を凝らしているのではないか」
2024年の消費者の購買判断にどのような動機や社会動向が影響をもたらすのか、詳しい分析はこちらのレポート「2024年 世界の消費者トレンド(日本語版概要)」や「2024年 世界の消費者トレンド(英語版フルバージョン)」をご覧ください。
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